京都の地蔵盆

「仏教行事」「遊び」がうまくとけあって

地蔵菩薩信仰は、古く平安時代貴族間で始まり、冥土に赴く死者が地獄で会う苦しみから救ってくれると信じられていました。鎌倉時代以降に民間信仰の説法と結びついて盛んになったと言われています。

お地蔵さん京都市内の町かどに祀られてた地蔵さんの数は約5千体。したがって、町内によって場所はまちまちですが、約5千カ所の集会場が生まれるわけです。
町内によって子どもの名前を書きつけた提灯などを飾りるけます。また、遊びのプログラムや、おやつの種類などもすこしづつ違うようです。でも同じなのは、この日は大きな子どもも小さな子どもも一緒になって遊んだり、大人もまじって、すいか割りや金魚すくいをしたり、福引きをしたりして、日ごろはほとんどなくなった町内の人との交流を楽しむのです。金魚すくい

これが京都独自の仏教行事、地蔵盆です。地蔵盆の縁日にあたる八月二十四日頃を中心として行われます。

地蔵盆は大人から子どもへ、またその子どもへと脈々と受け継がれてきた地域のコミュニケーションの大切な場なのです。もちろん地蔵盆は京都の観光地コースに入っていませんが、長いあいだ受け継がれてきた京都人のくらしをかいまみることのできる数少ないチャンスといえます。

和紙人形 縁側

八月の終わりごろ夏休みの宿題が気になりだすころに「地蔵盆」が行われます。お菓子や福引き、金魚すくいなど楽しい遊びがたくさんあります。「お地蔵さん」は、君たちのような子どもを守るためにいるのです。地蔵盆では、「お地蔵さん」に感謝して、お友達や大人の人たちと楽しくすごしてくださいね。